防災庁準備室でプレゼンさせていただきました。
- 栄子 宇田川
- 7月16日
- 読了時間: 3分
2026年7月16日 1.防災庁ができて変化すること
防災庁設置について、防災界では期待が高まっています。
現在「準備室」の名称ですが、すでに
数千人のエキスパートの方々が11月の開設に向け
日々がんばっておられます。
組織だてとして、防災庁はデジタル庁と同様、
総務省内閣官房の中にあるかたちになります。
これは、デジタル庁や復興庁と同じ位置になります。
内閣府の下には各省庁が連なっていますが、
防災庁は、ぽこん、と出っ張ったかたち。
そうして、大きな機能としては、各省庁に「勧告権」をもつことで、 デジタル庁が各省庁を横断してDXを推進してきたように
防災庁の勧告権により、縦割りだった部分が前進する形になります。
2.縦割ニッポンの防災課題のこれまでは・・・
日本は縦割りと言われますが、災害時にこれが難しいところでした。
たとえば、近年とりあげられるようになった「災害トイレ」の問題。
「備蓄の中に『災害トイレ』をいれましょう」と周知啓発するのは経産省。
「避難所や災害時のトイレ課題、衛生について解決する」のは厚労省。
「災害トイレごみ」の課題を解決するのは環境省。
「水洗トイレ」として事前に課題解決を行うのは、厚労省、国交省。
各カテゴリーから、従来も働きかけはあったものの、
被災地の現場で足を運ぶと、フェイズごとに担当が異なるために
課題解決が難しくなっていました。
3.ICSを実装するには、事前防災で「用語を統一」しなくては。
インシデント・コマンドシステム=ICS(統一コマンドシステム)という言葉が
企業などにも普及するようになりましたが、これはFEMA(アメリカの連邦緊急事態管理庁)のNIMS(国家事態管理システム)が提唱しているシステムです。 日本では、その中から「ICS100」として、 運用体系の部分が導入されたために
組織論として理解されることとなりましたが、 NIMSにおけるICSは、発災時に実装するために
「事前防災(インシデントマネジメント)」の段階で、 用語統一やツール開発をするように、うたっています。
被災現場では「災害トイレを送ってください」という言葉に、
仮設のトイレを送ったところ、処理用薬剤をさしていたために
設置場所がなくて右往左往した…なんてエピソードも。 まずは、各機関が使う用語を統一するところからスタートする必要があります。

4.ICS初動を実装させるための初動標準化について
今回のプレゼンの内容は「避難所運営支援」についてでした。
全国的な課題について、これまでの避難所開設事例の実例をあげ
NIMSの内容をご説明しながら どのように運用改善すべきか、
プレゼンさせていただきました。
現在、わたしが被災地、各地方自治体と関わって感じるのは、
災害経験値の格差が、避難所運営格差、復旧速度になっていることです。 避難所運営の初動1日目で、その後の10年が決まると言っても過言ではありません。
現場に入ると、その地域の復旧が3年で進むのか、 20年かかるのか、おおよその見通しが立ちます。 初動で役割分担や情報共有の仕組みが整っているかどうかで、 その後の復旧のスピードが大きく変わるからです。
この地方自治体格差を埋めるためにも、
防災庁のリーダーシップに大きく期待するところです。


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